KAKERU先生の作中から抜粋させてもらった『善悪とは何か』をベースに考えていきます。




文字にします。
善悪とは何か、いつからその概念が生まれたのかを考える
世界に単細胞生物しかいない時に善悪の概念があったか
→ない
誰もいない島で1匹で生きている犬には善悪の概念があるか
→たぶんない
※自身にとって「都合が良い、悪い」という行動の指針は別にある
犬の群れには善悪の概念があるか
→おそらくある
→その群れにとって仲間に噛みつくのは「悪いこと」
仲間を助けるのは「善いこと」
ここから分かったのは、善悪が生まれた場所は『群れ』
言い換えると『群れというシステムの都合に沿うかどうか』が善悪。
※KAKERU先生は別作品で
例えば5人の群れは国家の最小単位。
大きく分類すると”目的を同じとした場合”にやる事は
5人の群れと1億人の国家もそんなに変わらない。
把握しなければいけない範囲が広くなるだけだ、と述べられています。
そして、国家という群れの大目的は『国民の生存と繁栄、より具合の良い生活』です。
…でなければいけないんです。国民の生存と繁栄の資金を後回しにして人工衛星()飛ばしちゃだめ
まぁ一言二言でいうと、国家においては──
「善」とは「公共の福祉」
「悪」とは「公共の福祉に反すること」ですね。
さてここで転売屋は悪か、そうでないかを考えてみましょう。
「転売屋」と一言でくくるから色々と混同されるんですよね。
その定義は後でしっかりするとして、
ひとまず便宜上「武漢肺炎におけるマスク転売屋は悪かどうか」に絞ってみます。
武漢肺炎におけるマスク転売屋は悪かどうか
さて、善悪というのは前述通り
「群れというシステムにとって都合の良いものは善」
「群れというシステムにとって都合の悪いものは悪」
と定義できるわけだけど、マスク転売はどちらか。
まぁ論じるまでも無いけど…。
一般市民が適性な価格で購入できる状態が正常な状態。
転売屋がマスクを「独占」し、「適正ではない価格で」販売する。
流通がゆがみ、一般市民は「正常に入手できない」
一般市民がマスクを正常に入手できないと感染リスクが上がる。
(マスクと感染リスクについては前記事で書きました)
感染リスクが上がると民が死ぬ、経済が停滞する、他国との貿易が停滞するなど…
国家の大目的「民の生存と繁栄、より具合の良い生活」に反していますね。
国家という群れにとって、転売屋はシステムを破壊する都合の悪い存在──
つまり「悪」です。
さて、では転売屋という広義の行為自体が悪かどうか考えてみよう。
例えばとあるカードゲームでレアなカードがあったとします。
これを運よく所持していた人がカードショップに10万円で売りました。
ショップの販売価格は20万と仮定します。
さて、このカードゲームが急に流行ってきて転売屋が目をつけせどり。
ヤフオクで100万円で売りました。
これは悪でしょうか?
前述した「国家」にとって、この転売屋は悪ではありません。善でもないです。
なぜなら「民の生存と繁栄、より具合の良い生活」に反しても利してもないからです。
ごく一部にしか需要のない娯楽用品であるレアカードを占有しても、
公共の福祉には反しません。
このカードが20万円で欲しかったあなたにとって、
転売目的でカードをかっさらったこの転売屋は悪でしょうか。
──いいえ、あなたと転売屋は「カードゲームをプレイする(あるいはコレクションする)」という同じ目的を持った同じ群れの一員ではないので、善でも悪でもありません。
あなた、あるいはあなたと気分を同じくする人達が気に喰わないだけの”敵“です。
好きに排除活動しましょう。
ただし、味方にできるのはこの転売屋を”敵“と判断する群れだけでしょう。
国家は味方にできません。
というわけで結論です。
生活必需品や公衆衛生にかかわる品目など──公共の福祉に反し、
不足すると国民に悪影響を与える品目を買い占める転売屋は悪です。
そうでない品目、あるいは独占せず流通の1手段として転売する行為はどちらでもありません。
転売するものによる、そして節度をもって行動しろ、ということですね。
今回のマスクは懲役刑。
見せしめで良いのでスカッとさせてくださいや。
国民生活安定緊急措置法、楽しみですねぇ。
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